タイヤはリサイクルで燃料になる!環境に配慮した廃タイヤの処理方法を解説
タイヤは、自動車やトラックなどの車両に使用される重要な部品です。しかし、タイヤは使用済みになると、ゴミとして埋め立て処分されることがほとんどです。
タイヤは、ゴムやスチールなどの資源で作られているため、リサイクルすることで資源の節約や環境保護につながることはもちろんのこと、燃料を生み出すことにつながります。
そこでこの記事では、環境に配慮した廃タイヤの処理方法について解説します。
使用済みタイヤはごみに出せない?法律で適切な処分が定められている
使用済みタイヤはごみとして捨てることはできません。使用済みタイヤは有害な重金属や水銀を含むため、一般的なごみとして処理することはできないのです。
使用済みタイヤの適切な処分については法律で定められています。具体的には、廃棄物処理法第23条第1項第1号において、
「産業廃棄物である廃タイヤを、その排出事業者自ら、又は当該排出事業者から委託を受けた者により、適正に処理しなければならない。」
と規定されています。
この規定に基づき、使用済みタイヤを処分する際にはタイヤリサイクル業者に依頼する必要があります。タイヤリサイクル業者では、使用済みタイヤを再生タイヤや燃料、原料などの原材料としてリサイクルしています。
使用済みタイヤを不法投棄した場合は、廃棄物処理法第25条第1項の規定により、5年以下の懲役又は1000万円以下の罰金が科せられることがあります。
また、不法投棄された使用済みタイヤが原因で環境汚染や火災が発生した場合は、損害賠償責任を負うこともあります。
使用済みタイヤを適切に処分することは、環境保護と安全対策の両面から重要です。タイヤを処分する際には、必ずタイヤリサイクル業者に依頼するようにしましょう。
タイヤはリサイクルで燃料に生まれ変わる
使用済みタイヤはリサイクルで燃料に生まれ変わります。
ここからは使用済みタイヤのリサイクルについて解説します。
廃タイヤリサイクル
廃タイヤリサイクルとは、使用済みタイヤを再利用するために行う処理のことです。廃タイヤリサイクルには主に以下の方法があります。
- タイヤの粉砕と再生ゴムの製造
- タイヤの熱分解による燃料の製造
- タイヤの原料の回収
タイヤのリサイクルは環境保護とエネルギー効率の向上に役立ちます。
タイヤを燃料として使用することで、化石燃料の使用量を削減し、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を削減できます。
またタイヤリサイクルは、タイヤの埋め立て処分を減らすことで環境汚染を防ぐことにもつながります。
タイヤのリサイクルは環境にやさしく、エネルギー効率の高いリサイクル方法です。タイヤをリサイクルすることで、環境保護とエネルギー効率の向上に貢献することができます。
リユースリサイクル
リユースリサイクルとは、使用済みの物を修理したり、改造したりして、再び使用できるようにすることです。
このためリユースリサイクルは資源の節約や環境保護に効果的です。リユースリサイクルには、主に以下の方法があります。
- 修理
- 改造
- レンタル
- リサイクルショップでの販売
リユースリサイクルは、環境にやさしく、経済的にも効果的な方法です。
マテリアルリサイクル
マテリアルリサイクルとは、使用済みの物を原料に戻し、新しい製品を作るためのリサイクルです。マテリアルリサイクルには主に以下の方法があります。
- 金属のリサイクル
- プラスチックのリサイクル
- 紙のリサイクル
- ガラスのリサイクル
マテリアルリサイクルは資源の節約や環境保護に効果的です。資源の消費量を削減し、環境汚染を防ぐことにつながります。
サーマルリサイクル
サーマルリサイクルとは、廃棄物を燃焼させて熱エネルギーを回収するリサイクル方法です。サーマルリサイクルには、主に以下の方法があります。
- 焼却発電
- ボイラー燃料
- 熱交換器
サーマルリサイクルをすることで、化石燃料の使用量を削減し、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を削減することができます。
またサーマルリサイクルは、廃棄物の埋め立て処分を減らすことで、環境汚染を防ぐことにもつながります。
ただしサーマルリサイクルは、廃棄物を燃焼させるため、ダイオキシンなどの有害物質が発生する可能性があります。 そのためサーマルリサイクルを行う際には、有害物質の発生を抑える対策をする必要があります。
タイヤをリサイクルするメリット
使用済みタイヤをリサイクルすることで得られるメリットについて解説します。
環境保護
使用済みタイヤをリサイクルすることで、以下の環境保護につながります。
- 化石燃料の節約
- 二酸化炭素などの温室効果ガス排出量の削減
- 環境汚染の防止
- 資源の節約
タイヤはゴムやスチールなどの資源で作られています。タイヤをリサイクルすることで、これらの資源を再利用することができます。
また、タイヤを燃料として使用することで、化石燃料の使用量を削減し、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を削減することができます。 さらに、タイヤを埋め立て処分することで環境汚染を防ぐことができます。
資源の有効活用
使用済みタイヤをリサイクルすることで、ゴムやスチール、アスファルトなどの資源の有効活用につながります。
前述のとおりタイヤはゴムやスチールなどの資源で作られているので、タイヤをリサイクルすることで、これらの資源を再利用することができます。
タイヤのゴムは新しいタイヤや靴などの製品に再利用されます。タイヤのスチールは、新しい車や家電などの製品に再利用されます。
タイヤのアスファルトは、道路の舗装に再利用され、タイヤから生じる粉末は土壌改良剤や燃料に再利用されます。
コスト削減
使用済みタイヤをリサイクルすることで得られるコスト削減のメリットについては以下のとおりです。
- 原材料費の削減
- エネルギー費の削減
- 廃棄物処理費の削減
古い使用済みタイヤが新しいタイヤとして生まれ変わることで、新しく製造する際の原材料費を削減することができます。
また、タイヤを燃料として使用することでエネルギー費を削減することができます。 さらに、タイヤを埋め立て処分すれば廃棄物処理費を削減することができます。
タイヤリサイクルの流れ
次に、タイヤリサイクルの流れについて解説します。
- タイヤが使用済みになったら、回収業者に引き取ってもらいます。
- 回収業者は、タイヤを破砕機で粉砕します。
- 粉砕されたタイヤは、分離機でゴムとスチールに分離されます。
- ゴムは、新しいタイヤや靴などの製品に再利用されます。
- スチールは、新しい車や家電などの製品に再利用されます。
このような段階を経て使用済みタイヤは生まれ変わり、また新たな場所で活躍します。
リトレッドタイヤの利用がさらなる省資源化につながる
ここまでタイヤのリサイクルについて解説してきましたが、リトレッドタイヤを利用することで更なる省資源化につながります。
リトレッドタイヤとは、走行によって摩耗したトレッドゴムを新しく貼り替えることでタイヤの機能を復元し、再利用するタイヤのことです。更生タイヤとも呼ばれています。
リトレッドタイヤを利用することで、新しいタイヤを製造する際に必要なゴムやスチールの使用量を削減することができます。
また、リトレッドタイヤは、新しいタイヤよりも製造にかかるエネルギー量が少ないため、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を削減することができます。
リトレッドタイヤは環境保護に効果的な方法です。リトレッドタイヤを利用することで、地球温暖化や環境汚染の防止に貢献することができます。
北陸リトレッドの取り組み
3R(ゴミの発生抑制・再使用・ゴミの再生利用)実現のために、当社北陸リトレッドでは廃タイヤのリサイクル事業を柱としています。
回収した廃タイヤを選別・破砕して生成するタイヤチップは、燃料として製紙工場などで再利用されていて、地球環境にメリットをもたらします。
廃タイヤの処理でお困りの方は、お気軽に北陸リトレッドにお問い合わせください。